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第46 - 法の第一義

第一、法を自然現象と解する語義は、物象だけを云うのではない。

吾人の心界裡に起る現象もみな含んでいるのである。

 

そうして仏教はその現象を構成する原始的領分を五蘊世間と云い、その五蘊の集積和合に依て生ずる一切の動物の世界を衆生世間と云い、その衆生の住する処を国土世間と云う。

五蘊世間とは色(しき)即ち物質と、受(じゅ)即ち感覚知覚と、想(そう)即ち想像と、行(ぎょう)即ち意志と、識(しき)即ち知識との五蘊である。

国土世間は大は日月星辰森羅万象に及び、小は山川土壌市街村落までも云う。

衆生世間は六凡四聖(ろくぼんししょう)の十種ある。これを十界(じっかい)と云う。以下にその名と略釈とを挙げる。

 

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