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第99 - 帰依三宝

ありがたや

無始(むし)よりこの方(かた)われわれは 迷い迷いて真実の

みのりの親を知らざりき 今ぞ遇(あ)いけるありがたや

 

ありがたや

智慧の光は輝きて 慈悲の潤沢(うるい)はうるおいて

相好光明(そうごうこうみょう)鮮麗(あざや)けき 徳の主尊よありがたや

 

ありがたや

十方三世(じっぽうさんぜ)に行きわたり あらゆる国土にみすがたを

現わしたまいて衆生等を 済度ましますありがたや

 

ありがたや

我等一切衆生等の 真実(まこと)帰依処の諸仏等に

われ等はひたすら帰命する あらありがたやありがたや

 

ありがたや

日々夜々(にちにちやや)にあきらけく すすみゆく道は八(やつ)の道

正しき言葉に身も安く 心も安しありがたや

 

ありがたや

正しき思いに生計(なりわい)も いとど正しく見ることも

誤りなしに清浄(しょうじょう)に 業(わざ)を修むるありがたや

 

ありがたや

身にも口にも意(こころ)にも 真実(まこと)の業(わざ)をおさめつつ

正しく進み泰然と 定(き)まる心ぞありがたや

 

ありがたや

菩提の心を起しては 蓮花に含む実(み)の如く

華果円成(けかえんじょう)のこの法(のり)に 我等はひたすら帰命する

 

ありがたや

この世の浄土は和合より 建てらるものぞ和合衆

男女(おとこおんな)もそれぞれに 四衆の集(つど)いのありがたや

 

ありがたや

苾芻(ビクシュ)苾芻尼(ビクシュニ)優婆索迦(ウパーサカ)や 優婆斯迦(ウパーシカ)衆とわかれても

こころ一つに目的も 一つに向(むか)うありがたや

 

ありがたや

和合の家に笑(えみ)の花 顔に匂(にお)いてにおいける

愛の言葉に茂りたる 涼(すず)しき樹陰(こかげ)ぞありがたや

 

ありがたや

各々まもる戒律(いましめ)に 受くる利益(りやく)も同一に

和合の実の家族団 平和の衆に帰命する

 

南無釈迦牟尼仏陀耶 [十返]

 

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